訃報:今村昌平
『楢山節考』と『うなぎ』でカンヌ国際映画祭パルムドールに2度輝き、世界的に知られる映画監督の今村昌平さんが30日午後3時49分、転移性肝腫瘍(しゅよう)のため東京都内の病院で死去しました。79歳でした。
松竹大船撮影所に入社後、昭和29年、日活に移り川島雄三監督に師事、33年に『盗まれた欲情』で監督デビュー。同年の『果しなき欲望』でブルーリボン新人賞を受賞。『にあんちゃん』『豚と軍艦』『にっぽん昆虫記』『「エロ事師たち」より人類学入門』『人間蒸発』『神々の深き欲望』『復讐するは我にあり』など異色作を次々と発表します。58年には『楢山節考』で、平成9年に『うなぎ』でカンヌ国際映画祭パルムドールに輝きました。13年に『赤い橋の下のぬるい水』を撮影し、翌年には米中枢同時テロを題材としたオムニバス作品『セプテンバー11』に参加。これが遺作となりました。また昭和50年に横浜放送映画専門学院(現日本映画学校)を開校、若手の育成に努め、多くの人材を映画界に送り出しています。
実は私、監督作品は『黒い雨』しかみていません。絶頂期の意欲作をこれからみていこうと思っています。ご冥福をお祈りします。
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