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2006年4月17日 (月)

「封印作品の謎2」

4778 前作に続き、何らかの事情で世の中から姿を消したさまざまな作品を追いかけるルポルタージュ。前作が「ウルトラセブン」や「ノストラダムスの大予言」など、それなりのファンであれば知っている事実を再検証したものが多かったのに対し、今回はまだ事情がよくわからないもの4作品の「封印」事情を追求している。したがって前作と違い、結果的になぜ消えてしまったのか事実がわからなかったものもある。ここが評価がわかれる最大のポイントだと思うが、著者のスタンスが、このネタで利益追求をする墓荒らしなのか、ただ単に好奇心の追求者なのか、それとも何かの使命を感じたジャーナリストなのかが、前作よりも曖昧なところだ。私はジャーナリストであってほしいし、したがって「キャンディ・キャンディ」と「ジャングル黒べえ」の章はおもしろく読み、「オバケのQ太郎」はつまらなかった。作者がまとめているようにサブカルチャーがビジネスになったことで生まれるネジレが主要因なわけで、クリエイターの「表現する」ことへのこだわりと、世の中に迎合し利益を得ようとする会社の姿勢との対立、言いかえればクリエイターの才能を商売にしようとする人々が見え隠れするのである。今後もこのテーマを追求するのは面白いと思うが、やはり背後に見え隠れするものをきちんとふまえるべきだと思う。

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