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2005年8月 7日 (日)

『ビッグ・ウェンズデー』

☆☆ サーティースの撮影の見事さ。ドラマ部分はお粗末。

 
映画の評価はみた時の心理と時期とリアルタイムで体験できるかが大きく影響します。ようやくみることが出来た作品。でもこういう時ははずされることが少なからずあるのですが、これはハズレでした。でもそれは前述の部分も少なからずあると観賞後に強く感じました。
 昔の作品はなるべくコンディションのよい状態でみたいと思っています。そういう意味で昨今のDVDやBS・CSの恩恵は大きく、ニュープリントのような状態で楽しめるのは素晴らしいですね。本作もブルース・サーティースの撮影は見事で、ダイナミックなサーフィンシーンもさることながら、カリフォルニアの青春物語を5つの章で組み立てたミリアスの意図を遙かに凌駕する映像を作り出しています。反面ドラマはお粗末で、少なくともルーカスの『アメリカン・グラフィティ』のような繊細さや、巧みな構成力はありません。主演3人の演技力だけの問題ではないと思います。サーフィンにまったく興味のない私は、サーフィンの映像は素晴らしいと思いましたが、サーファーの心理は『ハートブルー』の方に共感するものの方が大きかったです。また女性キャラの描き方は、いかにもミリアス的なレベルです。ここも『アメリカン・グラフィティ』と違う部分です。
 サーフィンをやっている人はきっと好きなのでしょうか。でもそうでない人にも楽しませるだけの力は正直足りないと思いました。そして製作から30年たった今、この映画がこれからどういう評価になっていくのか。興味があります。

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