『ボーン・スプレマシー』
☆☆☆ カット短すぎ。何が起きてるんだ?
前作はなかなかの出来映えだったことと、今回監督があの傑作『ブラディ・サンデー』のポール・グリーングラスにバトンタッチされたこともあって、期待していた1本ですが、出来としては可もなく不可もなくといったところだと思います。
キャラクターの説明が必要だった前作と比較して、いきなりエンジン全開になるのもよく、また肉体を駆使してフィジカルでリアルなアクションをみせる路線も選択肢としては正解です。しかしどうもカットひとつひとつが短すぎることが(特にベルリンのホテルから)、観客にどんな場面なのかを理解させる上で短所になっている気がします。ロシアに到着してからが緊迫した見事な展開をみせるだけに惜しいと思います。また復讐劇なのか、そうではなく前作同様の自分探しなのかも、今ひとつすっきりしていなかったところも最後の謝罪が唐突に感じる理由でしょう。役者陣の演技はさすがで、中でもジョアン・アレンとカール・アーバンは儲け役。マット・デイモンも2作目なので、もう少し引き出しのある役作りをみせてほしかったと思うのは贅沢なのでしょうか。
シリーズは原作通りならばあと1本。とりあえずアンチハリウッド系のカラーは貫いてほしいものです。
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