« DVD『ボーン・スプレマシー』 | トップページ | 『21グラム』 »

2005年7月20日 (水)

『下妻物語』

fe4d4df2☆☆☆1/2 テンポ抜群、ラストまで一気!

 
驚きました。他人様がほめるだけのことはあります。やはり食わず嫌いならぬ、見ず嫌いはいけないと久しぶりに痛感した作品でした。 とにかく最後まで飽きません。テンポも抜群、語り口にもブレがないし、それでいて下品にならないセンスも
感じました。また画も安っぽくなっていません。この点は高く評価したい部分です。この作品を私はあえてファンタジーに分類したいと考えます。まずディテールが非常に細かい。それでいて捨てるべき情報を捨てる潔さがある。これは非日常を作る上でとても重要です。その選択が上手に出来ると『ロード・オブ・ザ・リング』になり、下手になると『ハリー・ポッター』になるわけです。そういう意味でこの作品は良質なファンタジーだと言えます。また深田恭子のキャスティングもはまりました。彼女の素材としての良さがいかされているといえます。同じ意味で監督の中島哲也氏の演出もはまったという言い方の方が適切かもしれません。なぜなら深田恭子の演技も、中島哲也の演出も、一歩間違うと目を覆わんばかりの失態すれすれのところを歩いているからです。次回作に期待できるかとなると素材次第というのが正直なところかもしれません。 とりあえずこのポスターと題名でひいてしまって未見の人、もったいないです。一見の価値は充分ある快作です。

|

« DVD『ボーン・スプレマシー』 | トップページ | 『21グラム』 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『下妻物語』:

« DVD『ボーン・スプレマシー』 | トップページ | 『21グラム』 »