『フレイルティー 妄執』
☆☆☆ 低予算の身の丈を効果的に生かし切った佳作。
一部ファンでは盛り上がっていたので気になっていたビル・パクストンの初監督作品。で、みてみるとこれがなかなかの佳作。何よりも身の丈で背伸びせずに作っているところがいい。かつてのプロデューサーたちが新人監督にになんでホラーやスリラーを撮らせたかというと、サスペンスで演出の腕をみる以外に、限られた予算や少ないセットといった最小限の技量でいかせる環境であるという点もあったはずです。同じくスリラーもので、これまた俳優出身監督の『ハイド・アンド・シーク』なんかよりは、お金も俳優もずっと上手に使っているし、見応えがあります。ひねりのきいた展開と、奇をてらわない語り口は好感が持てました。<以下ネタバレ(ドラッグして反転させてね)>クローネンバーグの『デッドゾーン』ちっくな要素もあります。過剰な期待は禁物ですが、でも楽しませてくれる良質なスリラーです。
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