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2004年6月19日 (土)

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の先行上映に行ってきました。
私は原作に思い入れはないし、さらに前2作はちっとも面白いとは思いませんでした。(ともに*1/2)
でも今回密かに期待したのは監督が代わったこと。これが大正解で、シリーズで、やっとまともな映画になりました。
おそらくあの長い原作をシリーズ最短の142分に収めるのには、かなり刈り込んだと
想像できますが、映画としてはそれが正解でしょう。
アルフォンソ・キュアロンの腕は確かで、はじめて登場人物たちが、いきいきと描写されています。
また撮影監督が1作目のロジャー・プラット、2作目のジョン・シールにかわって、
アラン・パーカーとのコンビで知られるマイケル・セラシンになったことも吉と出たようで、
その映像設計からダークなムードが醸し出されていました。
ただし所詮原石がたいしたことがないものをダイヤにはできないわけで、傑作、佳作と呼ぶには値しません。
とにかくすべてがめまぐるしく、観客はスクリーンの世界に思いをめぐらせる隙すらないのが最大の問題点。
この作品に必要なのは、腰を落ち着けて描ける余裕のあるシナリオではないでしょうか。
ゲイリー・オールドマンはもったいない使い方。またデビッド・シューリスは儲け役でした。

なお平和島シネマサンシャインでの鑑賞でしたが、いつもは全席自由のはずが、今日は指定席。
しかもなぜか劇場最後尾列からの販売だったようで、
それほどの大混雑ではないのに、一番よい中央の席があいているというのは うーん、納得いかん!

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